2015.01.01
施主からのメッセージ
あけましておめでとうございます。2015年がスタートし
ました。今年も良い年になりますように。
昨年札幌の宮の森でできた住宅の施主からメッセージを頂いたのでUPします。その前に私から。。。すこし。
いつしか『施主からのメッセージ』をHPに掲載するのが恒例になり、内容も私にとってとても嬉しい文面になっているが少々照れくさい。HPはいわば”公の場”なので私の悪口など書けるわけがない。ただ書いて下さっている施主は多少大げさな表現もあると思うがちゃん考え、書いてくれているのだと思うからありがたい。
”施主が喜んでくれるものを造りたい”を第一義にしている私としては、メッセージを残してくれる施主に感謝と責任を感じる。完成後も末永く良い関係が続くよう厳しい時代だが凛と立っていたいとおもう。
施主の皆様へ。私は皆様との家造りからいろいろなことを学び経験させて頂いております。感謝しなければいけないのは私の方です。大きな会社でもない私に深いお気持ちを頂き感謝しております。今後も皆様の期待に応えられる様、努力して行きたいとおもいます。ありがとうございました。
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house@kbym ご主人からのメッセージ
『建築家との家づくり』
おそらく多くの人にとって、マイホームを建築家に依頼するということは、第一にコスト高を考えるでしょう。次にまるで未来の家のような奇抜な建物になるのではないだろうかという不安。なにより、芸術家と建築家の区別もつかないような私達夫婦からすると・・・
『敷居が高くて』ウチみたいな小さな家は手掛けてくれないだろうという先入観。
これらの事が邪魔をして、いざ家を建てようと思った時にハウスメーカー・工務店・設計事務所の選択肢の中から一番先に消去したのが設計事務所でした。
こうして始まったマイホーム作りの準備。
モデルハウスやオープンハウスを30件以上見て回りました。最終的に絞り込んだ工務店3社各社にプランニングしてもらい、この中から選択するというところまで来ていました。そんな時に妻から一つの提案があったのです。
「どうしても気になる設計士さんがいるんだけど、設計士さんってどうなんだろう」
「どうって・・金持ちの家じゃないんだから(笑)」
「一度、話だけでも聞いてみる事は出来ないかなぁ」
「話くらいは聞いてくれると思うけど、我が家の予算で建築家はないだろう(苦笑)」
山下さんにお会いする前に実はこんなやりとりがあったのです。
そして、とりあえず話だけでもとご足労願って話を聞いてもらったのが、最初の出会いです。(あの時電話してよかった)。
3時間ほど話した後、我が家の低予算を確認したにも係らず「私にもプランを書かせて貰えませんか」と言われた時には、正直軽く予算オーバーするだろうと思っていました。ただ、あの時山下さんが、「設計事務所は施工会社と施主さんの間に立つのではなく、常に施主さんの立場に立って施工会社と交渉する事が仕事です。予算に合わせた建物を設計し、腕のいい施工業者さんにしっかりとした工事をしてもらい、それを見守る事が仕事です。」とおっしゃった言葉に納得させられたのも事実です。
あれから一年。あっという間の一年でしたが、本当に楽しい一年でした。
人生の転換期には必ずそれに携わる人がいます。その出会いによって結果は大きく変わってくると言っても過言ではないでしょう。
私は、家を新築するという我が家の大きなプロジェクトの中で、山下さんに出会えた事に心の底から感謝しています。
家を造るということは生活を作るという事。こんな大切なことに気付かずに、間取りや工法や材料に気を取られ、いい家を造りたいとそんな事ばかり考えていました。
建築家と家づくりが出来たおかげで、コストは200万ほど節約出来ました。
建築家と家づくりが出来たおかげで、私達が望んだ見た目は普通で中身は高性能の高機能住宅が出来ました。
建築家と家づくりが出来たおかげで、腕のいい職人さんに施工して貰えました。
(建築家の造る家には必ず腕のいい職人が入る理由が現場を見ていて解りました)
そして何より建築家と家づくりが出来たおかげで、一生大切にしなければいけない人に出会う事が出来ました。
私達家族は、山下さんと私達が共に考え造った家で幸せにマッタリと暮らしています。
いつでもいらしてください。大歓迎でお迎えさせて頂きます。
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house@kbym 奥様からのメッセージ
最初に家を建て替えようと思ったのは、今から7年前のことでした。
当然素人の私は、マイホームセンターを手当たりしだい見に行って話を聞いたり「リプラン」さんの学習会に行ったりしながら、知識だけを次々と断片的に頭に入れ、結局どんなふうにして家を建てれば良いのかどんどんわからなくなり、3~4ヶ月程猛烈に勉強した後に疲れ果てて、家を建てることを断念しました。
6年経って、家を建て替えなければならない事情ができ、中古マンションでも買おうかと思いながらまた同じことを繰り返し、更に地場の工務店さんのオープンハウスも手当たりしだい見て回りました。
ネットでいろんな工務店さんのことを調べているうちに、建築家の方のホームページなどを目にする機会がありました。
その時ふと目に留まったのが、「車椅子対応住宅」を手がけている山下さんでした。「車椅子の方のための家を設計する方なんだから、きっと優しい方なんじゃないかな。」「穏やかそうな方だな。」と思ったのと、何だか私が今までお会いしたり雑誌で見た建築士さんとはちょっと違う感じがするなぁ…と思いました。
建築士さんに設計をお願いすると、建物を立てる費用とは別に設計費がかかることくらいは知っていたので、予算が限られている私には難しい選択肢であることは承知していましたが、「ダメモト」で電話くらいしてみてもいいかな…と思い、暮れも押し迫った時期にいきなりお電話をしました。
家の建て替えを考えていること、予算のこと等を話し、多くの質問をしたように思いますが、面倒がらずに一つ一つ丁寧に答えてくださいました。そして、「一度お会いしてお話しませんか。」とおっしゃってくださいました。
FAXを2度ほどいただいたあと、自宅に来てくださいました。夫と二人でお会いしたのですが、あっという間に私達は山下さんのお人柄に魅かれ、「こんな方にお願いできたらなぁ。」と思ってしまったのです。「建築士さんに設計をお願いしたら、建て替えにかかる総費用はその分必ず高くなる」とも思いましたし、予算が限られていた私達には「分不相応」な気がしていましたが、「そんなことはないんですよ。」と丁寧に説明してくださり、2度お会いした後だったと思いますが、「私も是非家作りをお手伝いしたいという気になりました。」とうれしいお言葉…。「信頼できる工務店さん」を一生懸命探していた私達でしたが、「信頼できる建築士さん」にお願いするという選択肢が一気に浮上しました。
建て替えの時期がある程度決まっていたので、そこから頻繁に打ち合わせを行いました。
年齢的に若くはない私達夫婦のこれからを考え、狭い土地にもかかわらず、1階に居間と寝室と水周りを全て入れ込むという難しい要望に対して、何度も持ち帰っては様々な提案をしてくださいました。私達なりに介護も想定して間取りを考えていたつもりでしたが、より現実的な生活空間をイメージして「確かに!」と思える配置を考えてくれました。
また、「2階に小さくてもいいので、気持ちの良い縁側のようなフリースペースを作りたい」という私の長年の夢があったのですが、「すぐに使わない部屋のために空間を細かく区切るのではなく、しばらくは広いスペースにして使い、必要になったら壁を作ったら?」と言ってくださり、結局、家に来た方みんながため息をついてくれるような、とても明るく開放的なフリースペースが出来上がりました。
小さな小さな我が家ですが、人が集まってちょっとしたパーティができる、家の中で一番自慢の素敵な空間ができました。
着工した後も、何度も何度も「もう、だめかも。」と思うような難題がいくつも持ち上がりましたが、どんな時もいつも山下さんは冷静で、「大丈夫ですよ。何とかなります。何とかしましょう!」と、心強い言葉で励ましてくださり、きちんと解決していってくださいました。
1階2階合わせて30坪しかない小さな家で、しかも予算が限られていましたが、無事に私達の「終の棲家」が出来上がりました。次は、息子の時?!叶ったらうれしいですね。
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