2019.02.01
大阪からの移住者さんの家-その後-引越し
ニセコに完成した住宅を訪問した際の写真をご紹介いたします。
完成したのはまだ雪深い季節だったのですが、撮影は昨年の初夏でした。
引越し作業が落ち着いていないのにも関わらず、写真やら取材やらわがままをお願いするしてしまいました。
写真は脇道から住宅まで伸びた一本道の奥の既存のガレージのさらに奥に見えるのが新築した住宅です。
玄関手前は娘さんのお家に繋がる渡り廊下があり、猫たちは自由にここを行き来しています。
まっすぐ奥の部屋は多目的室。お客様が来たときはコーナードアを開放し、リビングと一体的な空間として使用できます。
建物のイメージはニセコ連邦の山々です。
決して大きくありませんが、大屋根の下に広がる空間に山をイメージした壁。山頂に繋がる登山道。頂上には眼下を見下ろす展望台。このアイデアは諸問題から一時無くなりそうになりましたが、施主は何とか実現させてくれました。
手前に車椅子と階段が見えますが奥がお母さまの部屋です。敷地内で一番眺望の良い場所にお母さまのスペースとして寝室とキッチンを配置しています。階段はリハビリもかねてくれます。階段を登れなくなった時には手前の多目的室が新しい寝室になる予定です。
この様に高齢者対応と言ってどこもかしこも平らにすることはないと考えています。
時間の流れの中で住まい方は変わるものです。それは身体の状態だけではなく、気持ちや考え方、家族の母への思いもまた変化するものです。
難しい事ですが、深く考え、そして感じ、時間の変化も読み解く様な設計をしたいと思っています。
ロフトスペースですがここは山頂です。
山や木々、雲の隙間から太陽の光がリビングへと降り注ぎます。
今年の夏ころ、また伺ってみたいと思っています。
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