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2019.11.25

住宅づくり と まちづくり

真駒内に事務所を構えたのが2012年。17年が経過した。
東京から札幌に来て真駒内の街を始めて訪れた時に、子供が出来たらここに住もうと決めたほどこの街が好きになった。
幹線道路が真駒内の住宅街を通過していないので高速で街を流れる車が少ない。安全で落ち着いた環境となっている。その割に地下鉄駅やバスターミナルがあり移動には不便しない。不便どころか私自身はとても移動に便利な場所と思っている(それぞれ感じ方が違う様ですが)。豊平川の土手を自家用車で走れば大通りまで20分。
真駒内には区役所や区民センター、南郵便局と言ったサービス機能もしっかりある。
街中には用水路が流れ、遊歩道がいくつも通りをつないでいる。秋には紅葉が鮮やかに街を飾り、冬には子供をそりに乗せた親子が行く。

この街に住み22年ほど経ちお友達も増えた。

現在、真駒内駅前の再開発計画が進むんでいるが、住民の仲間たちは ”自分たちの街の事だから一緒に考えたい”
と言って「真駒内駅前のまちづくりを考える会」を立ち上げ活動している。

まちの事について喧々諤々。


時には酒を酌み交わし、お菓子を食べながらそれそれの思いを聞き、まちに対する思いや視点の違いを認め合いながら、関係を築いていこうとするエネルギーに感心する。



”まち”をフィールドワークとしている方やそこに住む方々から学ぶことは非常に多い。
特に私の仕事である住宅設計において、まちづくり活動は勉強の場であり実践の場だ。

まちに住む方はとても多様。遊びに夢中な子供たち、部活やオシャレ・恋に夢中な学生達、独身である事を楽しむ若い社会人、子育てに戸惑う若夫婦、子供たちの成長を楽しむおじ様おば様、残りの人生を豊かにしたいと願うおじいちゃんとおばあちゃん。
社会性からみるともっと複雑になる。社会サービスを受ける市民、仕組みを考える行政・・・・網の目の様に絡む企業サービス。

世代や男女の違いの多様性や、生きる為に必要な社会的仕組みを理解するのはとても難しいが、住宅を設計するなら街の営みや仕組みの実態を知るべきだ!。

住宅設計をシステマチックに、またはビジネスと捉えサクサクとこなそうと考えるならそれ自体間違えである。
設計者としてまちづくりに関わる事で得る経験はお金を払ってでも得る価値がある。
知識として学ぶことも必要だか、経験することでしか設計に反映出来ない事は多い。

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